11月2週目の日記

11月6日(月)
リスニングの教材として「新スタートレック」を見始めた。基本は英語音声と英語字幕。最近、日本語字幕が苦手になっている。「ああ、なるほど」「センスいいな」と思う作品もあるけれど、「ここを飛ばすのは手抜きじゃないか?」「たしかに、たしかに、要点はそれだけど、簡潔すぎやしない?」とか気にし始めるときりがない。たとえば、今日はある士官が艦長に"She left my quarters"と言ったのがわからなかった。quartersって何。ストーリーはわかる。文脈的に「部屋」っぽい。日本語字幕はどうなってるんだろうと確認したら、「出て行きました」だった。勉強にならない。辞書をひくと、複数形で「宿所、兵舎、軍事的宿舎」とあった。地味だけど英語で聴いて、英語を読んで、辞書をひく方法を続けるつもり。

11月7日(火)
Xのポストにたくさんいいねがついて、フォロワーがとても増えた日。このブログまで読んでいる人は多くないと思うので本音を書いておくと、あまり嬉しくない。鍵をつけた人や、タイムラインがリポストばかりの人が多くて怖い。自分の書いた言葉が、得体の知れないものになって浮いている感じ。何を求められているのかは知らないが、バズを再現しようとか実用的なことを書こうとか迎合せずに、いつもの自分でいようと思う。

11月8日(水)
ジムに行くのを再開した。本格的には1年ぶり。骨折やら手術やらで、行こうにも行けずにいた。普段、何かを習慣化するときのプログラム作成は得意である。会社の研修設計が専門だったので、目的を確認して、手段、目標、期間、手順、道具を決められる。挫折しないようなレベル設計もできる。体力を戻すのもその方法でやろうと思ったけれど、やめた。最短で健康を手に入れたくて、パーソナルトレーニングを申し込んだ。通っているジムの店長さんがボディビルダーで、パーソナル専門のお店より安い。朝電話して、夕方には受けられた。まだ始まったばかりだけど、正解だと思う。続きそうだし、健康になれそう。春までは、週1でパーソナル、週のどこかもう1日でセルフトレーニングの予定。

11月9日(木)
朝、私と夫は台所で会う。向き合って「おはようございます」と言う。彼が台所に来たとき、私はコンロの前でお弁当を作っていた。彼に向き合う。彼が腕を高く上げる。「頭をなでられるのかな、わくわく」と思っていたら、換気扇のライトをつけただけだった。向き合ったまま「むー」とふてくされていると、即座に頭をなでてもらえた。「私は頭をなでられてしかるべき存在」と自己肯定できるあたり、我ながら猫みたいだなと思った。健やかなメンタル。「むー」だけで私の意図を察知した彼もすごい。夜には昨日の筋トレの筋肉痛が来た。ちょっとした段差もきつい。それをおもしろがった夫が、私の行きたい方向に先回りし、自分のお尻を突き出してぺんぺんたたき、「早くここまでおいでよ、ひひひ~」と意地悪に言った。前言撤回。すごくない。

11月10日(金)
日曜日の文学の授業の予習をしている。短編を一度読み終わったので、わからなかった単語を細かく調べている。今日はsolutionがおもしろかった。「解決策」「解答」で覚えていたので、一読ではわからなかったけど、化学薬品の文脈では「溶剤」だ。辞書のいちばん下に載っていた。夕食の席で夫に共有した。こんな話に興味を持ってくれるのは彼くらいだ。それにしてもミルハウザーははずれない。どの作品もおもしろい。

11月11日(土)
昼食は牛丼にした。たれを作ったら、煮立たせないようにして、肉をしゃぶしゃぶのように入れて火を通す。食べながら、「久しぶりに松屋の牛丼を食べたいね」「でも注文&会計システムが粗悪だよね」という話で夫と盛り上がる。家の牛丼はどうしてもお店の牛丼の味に近づかない。食後しばらくして昼寝。起きてから、わからなかった単語を調べる作業の続きをやった。そのあと全体を読み直し。英語に触れていると気持ちが安らぐ。

11月12日(日)
文学レッスンの日。90分の予定なのに、いつも先生とふたりして時間が延びてしまうので、午後から午前に変更した。お昼になればお腹がすいて終えられるだろうとの算段。正確には、うちの夫が始まらない昼食に荒ぶることが予想された。私と先生は、今日こそ90分で終わるぞとテキパキした。今日の質問はあまり多くなく、ちょっとリラックスした雰囲気もあった。ふたりともいい具合に頭を使い、お腹をすかせた。最終的に10分オーバーだったけど、私たちにしてはすばらしい出来だ。「(ほぼ)時間通りに終わったよー!ごはん食べよー!」と夫の部屋に行ったら、ほたてチップスを食べていた。時間通りに終わると思ってなかったらしい。「えー」とがっかりしながら、1枚もらった。