赤いじゅうたんを敷く

roll out the red carpet
直訳:赤いじゅうたんを敷く
意味:盛大に歓迎する

いわゆるレッドカーペットのイメージそのままの表現。
いつか使いたくてストックしているのだけど、歓迎はともかく、盛大に歓迎する財力や体力はないよなとか、万が一、文字通り受け取られて赤いカーペットを期待されたらどうしようと思ってしまう。

自分で盛大な歓迎をしたことはないものの、受けたことはある。
新入社員を海外の工場と販売会社に連れて行く研修を立ち上げるため、宿泊先のホテルに打ち合わせに行ったときのこと。
その年の研修先はタイ。
どこの国に行こうと、出張者が泊まるのは治安やアクセスなどの点から、グレードの高いホテルであることが多い。
グレードの高いホテルの部屋は、小さいと呼ばれる部屋でも、日本のスイートみたいな広い部屋である。
そのホテルに60人が数日間泊まる、つまり決して小さくはないお客さまとみなされて、盛大に接待された。
赤いカーペットを敷いてもらった。
VIP用の部屋に通されて、上質な食事をいただいた。
私はただ打ち合わせに来た入社3年目の若造。
接待してもらわなくてもそのホテルしか選択肢がなかったし、現地からすれば高額でも会社の予算と考えれば大きくなかったし、気になさらなくてよかったのに。
盛大な歓迎は、受けるほうもたいへんだ。

ちなみに、研修時の60人分の宿泊代は、私のコーポレートカードで支払った。
その際、メールアドレスを提出する必要があった。
うっかりプライベートのGmailをお伝えしてしまい、私には退社した今でも定期的に、超VIP向けのメールが来る。